トップ>不動産トピックス>住まい領域の2019年トレンドキーワードはデュアルライフを楽しむ「デュアラー」と予測
2019年1月9日
(株)リクルートホールディングスはこのたび、住まい、人材派遣、美容など8領域における2019年のトレンド予測を表す「2019年のトレンド予測キーワード」を発表した。ここでは、住まい領域のキーワードについて紹介する。
住まい領域における2019年のトレンドキーワードは、「都心と田舎の2つの生活=デュアルライフ(2拠点生活)を楽しむ人が増え、当たり前の時代になっていく」として、「デュアラー」を挙げた。
「従来は、豪華な別荘が持てる富裕層や、仕事がなく時間に余裕があるリタイア組が楽しむものだというイメージがあったデュアルライフ(2拠点生活)」だが、「近年は、空き家やシェアハウスを活用して、20~30代のビジネスパーソンやファミリーがデュアルライフを楽しみ始めている」という。 実際に、(株)リクルート住まいカンパニーが実施した「デュアルライフ(2拠点生活)に関する意識・実態調査2018」において、現在2拠点生活を実施している東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県在住の20~60代の男女298人を対象に、年代と世帯年収を聞いたところ、年代は20~30代が5割超(20代29%、30代29%)、世帯年収は「800万円未満」が約半数(「400万円未満」16%、「400万円~600万円未満」18%、「600万円~800万円未満」18%)を占めた(図1)。
その背景として、同社は「東京一極集中」と「住宅所持の多様化」の2つを挙げている。「東京一極集中」については、「部屋の広さやゆとりより、利便性を重視した結果、郊外生活への憧れが再燃」したと指摘。また、「住宅所持の多様化」については、「シェア文化の浸透や民泊の合法化、地方物件の価格低下、空き家の増加など、『別荘を買う』というだけでなく、低コストで多様な選択肢が増えた」としている。
※(株)リクルートホールディングス 「2019年のトレンド予測キーワード」
同社では、デュアラーの目的(デュアラータイプ)を「趣味満喫デュアラー」「プレ移住デュアラー」「自然癒されデュアラー」「のびのび子育てデュアラー」「ふるさとデュアラー」「地域貢献デュアラー」の6つに分類し、それぞれのタイプのデュアラーの事例も紹介している(図2)。
また、同社では、デュアルライフに興味がある人を約1,100万人と推計。都市の大規模住宅が地方の農村と連携する「里山縁組プロジェクト」を実施するマンションや、都市圏の小中学校に通う子どもが一定期間、地方の小中学校に通うことができる「デュアルスクール」を実施している県もあることから、今後、デュアラーが増える可能性は高く、「多くの人が当たり前に行う時代になっていく」と見ている。
※(株)リクルートホールディングス 「2019年のトレンド予測キーワード」
なお、住まい以外の領域の2019年のトレンドキーワードとして、「就域(しゅういき)」(新卒採用)、「職場スカウト採用」(中途採用)、「留Biz(りゅうビズ)大学生」(人材派遣)、「学び場イト(まなびバイト)」(アルバイト・パート)、「サロ友」(美容)、「もしもCAR電(カーでん)」(自動車)、「ポータグルメ」(飲食)を予測している。