トップ>不動産トピックス>電力・ガス自由化、認知度は上昇するも内容の理解は伸び悩み
(株)電通はこのたび、「第5回エネルギー自由化に関する生活者意識調査」の結果を発表した。電力・ガス小売り自由化に伴う生活者の意識や理解状況、購入先変更意向や実施状況など、市場の進展に向けた課題を浮き彫りにするため、全国の世帯主または世帯主の配偶者で、自分または配偶者が電気料金を支払っている20~69歳の男女5,600人を対象として、平成29年6月28日~7月1日にインターネット調査を実施したもの。
「家庭用電力の小売り自由化」について知っているかを単一回答で聞いたところ、認知している人は91.6%(「内容まで知っている」24.6%、「内容はわからないが、自由化されたことは確かに知っている」52.3%、「見聞きしたことがある」14.7%)となり(図1)、前回(平成28年11月実施)の93.5%(同25.3%、52.8%、15.5%)と比べ1.9ポイントの低下となった。「家庭用ガスの小売り自由化」(単一回答)では80.1%(同16.1%、41.7%、22.3%)で、前回の65.9%(同9.5%、32.6%、23.9%)から14.2ポイント上昇した。
認知している人と、「内容まで知っている」と回答した人とでは、電力では67.0ポイント、ガスでは64.0ポイントの差が生じており、同社では「自由化に関する理解の伸び悩みがうかがえる」としている。
※(株)電通 「第5回エネルギー自由化に関する生活者意識調査」より抜粋して作成
平成28年4月からの家庭用電力の小売り自由化に伴い、家庭で「電気の購入先」または「電気を購入している会社は変更していないが『電気料金プラン』」を変更したかどうかを単一回答で聞いたところ、「電気の購入先を変更した」は9.8%(前回7.4%)、「電気料金プランを変更した」は6.9%(同6.6%)となり、どちらも前回より上昇する結果となった。
また、「電気やガスの購入先」に対して重視することを複数回答で聞いたところ、最も多いのは「月々の電気料金やガス料金が安い」(67.2%)で(図2)、次いで「電力供給やガス供給が安定しており安心」(42.1%)、「事故・トラブル時の対応が迅速かつ適切」(40.5%)の順となった。同社では、「“経済性”を強く求める」一方で、「“顧客対応”」「“簡潔・明瞭さ”」「“信用・安心”を求める声も高い」と見ている。
※(株)電通 「第5回エネルギー自由化に関する生活者意識調査」