トップ>不動産トピックス>住宅ローンの借り換え、8割超が借り換え前後の金利差「1.0%未満」で実施
アルヒ(株)はこのたび、全期間固定金利型の住宅ローン【フラット35】の金利が過去最低を記録し続けている流れを受けて実施した、借り換え前後の“金利差”についての調査結果を発表した。同社で【フラット35】を借り入れ、再度【フラット35】へ借り換えを行った全国の527人(借り換え2回目の42人を含む)を対象として、どのくらいの「金利差」のときに借り換えを行ったのか、借り入れ・借り換えそれぞれの金利を比較し、調査・分析したもの。調査期間は平成24年12月~平成28年2月。
住宅ローンの借り換え前と借り換え後の金利差を聞いたところ、最も多いのは「1.0%未満~0.5%以上」(61.9%)で(図)、次いで「0.5%未満~0%以上」(20.7%)、「1.5%未満~1.0%以上」(17.1%)の順となり、借り換え前後の金利差が「1.0%未満」が8割超を占める結果となった。また、最大金利差は1.53%、最小金利差は0.16%で、金利差の平均は0.73%だった。住宅ローンの借り換えメリットが出ると一般的にいわれている目安の一つに、『借り換え前後の金利差が1.0%以上』という条件があるが、同社では「平均すると1.0%にはまだ満たない『0.7%前後』で借り換えを行っていることが分かった」としている。
なお、同社が最大金利差「1.53%」で借り換えを行った場合のメリットを試算※1したところ、「毎月返済額が約6,000円上がったものの、返済期間を5年短くすることができ、また総返済額で比較すると差額が約540万円にも上ることが分かった」という。
※1 条件:ローン残高2,500万円、残りの返済期間25年、金利2.63%(【フラット35】)で借りている人が、借入金額2,583万円(諸費用を上乗せして借り換えたとする)、返済期間20年、金利1.10%(【フラット35】)で借り換えたとする。元利均等返済、ボーナス返済なしで試算。シミュレーションはあくまで一例。
※アルヒ(株) 「住宅ローン【フラット35】の借り換え経験者を分析!借り換え前後の“金利差”について調査を実施」
借り換え前・借り換え後それぞれの住宅ローン金利について聞いたところ、借り換え前の住宅ローン金利は、平均金利が2.20%、最高金利が2.63%(借入期間21~35年)、最低金利が1.54%(借入期間15~20年)で(表)、最も多いのは1.99%(借入期間21~35年)となり、「借り換えを実行した多くの人が平成25年以前に借り入れ、金利も2.0%前後だったことが分かる」結果となった。また、「借り換えまでの平均期間は約2.6年、最短で4ヶ月※2」となり、「短い期間でも積極的に借り換えを行っている人が多いようだ」と同社では見ている。
借り換え後の住宅ローン金利は、平均金利が1.47%、最高金利が2.01%(借入期間21~35年)、最低金利が1.1%(借入期間15~20年)で、平成27年2月の「金利が1.37%(借入期間21年~35年)まで下がったタイミングで借り換えを行った人が圧倒的に多い」ため、金利1.37%が最も多くなる結果となった。なお、最低金利の1.1%(借入期間15~20年)も平成27年2月の実行金利であり、「借り換えを行った調査対象者の約20%が、過去最低金利を更新した平成27年2月のタイミングで借り換えを実行していたことが分かる」と同社では見ている。
※2 【フラット35】から【フラット35】への借り換えは、住宅取得時に借り入れた住宅ローンの返済実績が1年以上あり、借り換えの申込日までの直近1年間正常に返済をしていることが条件。「最短で4ヶ月」で借り換えた人は、2回目の借り換えということになる。
※アルヒ(株) 「住宅ローン【フラット35】の借り換え経験者を分析!借り換え前後の“金利差”について調査を実施」より抜粋して作成