トップ>不動産トピックス>平成27年度の首都圏における定期借家物件成約数、前年度比1.5%減の約6,500件
アットホーム(株)はこのたび、「首都圏の居住用賃貸物件における『定期借家物件』の成約状況(2015年度)」を発表した。平成27年度(平成27年4月~平成28年3月)に、同社の全国不動産情報ネットワークに登録された首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の居住用賃貸物件のうち、「定期借家物件」の登録・成約状況についてまとめたもの。
※定期借家についての詳細は、当サイト「不動産基礎知識:普通借家契約と定期借家契約」を参照のこと
平成27年度における定期借家物件の成約数は、首都圏全体で6,529件となり(表1)、前年度(平成26年度)と比べ1.5%減少した。エリア別に見ると、東京23区では3,162件(前年度比0.1%減)、東京都下では496件(同12.8%減)、神奈川県では1,912件(同0.1%減)、埼玉県では621件(同5.8%減)、千葉県では338件(同3.7%増)と、千葉県以外では減少する結果となった。
居住用賃貸物件全体に占める定期借家(成約物件)の割合は、首都圏全体で2.7%(同増減なし)。物件種目別に見ると、マンション(2.5%)、アパート(2.3%)に比べ、一戸建て(11.0%)の割合が高かった。
※アットホーム(株) 「首都圏の居住用賃貸物件における『定期借家物件』の成約状況(2015年度)」より抜粋して作成
首都圏における定期借家物件(成約物件)の物件種目別割合は、マンションが56.1%で最も高く、次いでアパート(31.4%)、一戸建て(12.5%)の順だった。
各エリアにおける種目別割合を見ると、マンションは、埼玉県(71.3%)、東京23区(68.1%)では7割前後を占めるが、東京都下(48.0%)、神奈川県(33.5%)では半数以下。一方アパートは、神奈川県が前年度比8.3ポイント増の52.8%と大幅に増加し、他のエリアよりも割合が高い結果となった。
定期借家物件(成約物件)の平均賃料と平均面積を物件種目別に算出したところ、首都圏全体では、マンションが平均賃料11.92万円・平均面積45.13㎡、アパートが同6.05万円・31.55㎡、一戸建てが同13.78万円・91.26㎡となった(表2)。平均賃料を普通借家と比較すると、「『マンション』と『一戸建て』は定期借家の方が高く、好立地・高グレードの物件が多いことがわかる」と同社では分析している。一方、アパートでは、平均面積は定期借家・普通借家で大きな差はないが、平均賃料は、定期借家(6.05万円)の方が普通借家(6.20万円)より0.15万円低かった。
※アットホーム(株) 「首都圏の居住用賃貸物件における『定期借家物件』の成約状況(2015年度)」より抜粋して作成