トップ>不動産トピックス>一戸建て注文住宅の建築費は平均3,119万円、住宅取得費は平均4,285万円と昨年度から減少
(社)住宅生産団体連合会(以下、住団連)はこのほど、「2011年度 戸建注文住宅の顧客実態調査」を行い、調査結果の要約および考察を発表した。平成12年度から毎年1回実施しており、今年で12回目。調査対象エリアは、三大都市圏(東京圏、名古屋圏、大阪圏)と地方都市圏(札幌市、仙台市、静岡市、広島市、福岡市)で、調査票への記入は住宅メーカーの営業担当者が行い、3,539件の有効回答を基に顧客実態を分析したもの。
一戸建て注文住宅の世帯主の平均年齢は41.2歳で、昨年度(平成22年度)の41.1歳とほぼ同じだった。年齢分布で見ると、最も多いのは「35~39歳」(22.5%)、次いで「30~34歳」(21.6%)、「40~44歳」(14.3%)の順。「35~39歳」は、「昨年度まで増加傾向が続いて」おり、過去最高水準(26.0%)だったが、今年度は低下する結果となった。「25~29歳」は、平成21年度から7.0%、7.8%、8.6%と、3年連続で増加している。
建て替え※1や買い替えの状況について見ると、「ここ数年、『建て替え』が減少する一方、『土地購入・新築』※2が増加していた」が、今年度は「建て替え」が30.7%で、昨年度の29.6%から1.1ポイント増加(図1)。「買い替え」は5.7%(昨年度6.1%)、「土地購入・新築」は47.8%(同49.1%)で、それぞれ昨年度から減少した。「買い替え」と「土地購入・新築」、「新たに借地・新築」を合計した「更地に新築」は54.1%だった。
※1:「建て替え」は「従前居住地の古家を解体して新築」
※2:「土地購入・新築」は「新たに購入した土地に新築」
※(社)住宅生産団体連合会 「2011年度 戸建注文住宅の顧客実態調査」
建築費は平均3,119万円で、昨年度の3,148万円から減少(図2)。土地代(平均1,166万円)を加えた住宅取得費も平均4,285万円と、昨年度の4,355万円から減少した。住み替え状況別に見ると、「建て替え」では、合計金額の平均3,563万円のうち、建築費が平均3,384万円、土地代が平均180万円と、「建築費が住宅取得費総額のほぼ全てを占める」。一方、「土地購入・新築」では、「建築費に加えて土地代が別途必要となる」ため、建築費が平均2,900万円、土地代が平均1,948万円となった。住団連では、「『建て替え』は土地代が必要ない分、相対的に建築費のグレードを高めている様子が読み取れる」としている。
住宅取得費の年収倍率は、6.1倍と、昨年度の6.0倍とは「ほぼ同様の水準」だが、平成20年度から年々上昇している。借入金の年収倍率は、平成19年度から昨年度まで年々上昇していたが、今年度は昨年度と同じ4.0倍となった。
※(社)住宅生産団体連合会 「2011年度 戸建注文住宅の顧客実態調査」より抜粋