トップ>不動産トピックス>4~6月の新築一戸建て住宅、平均契約価格は前年より上昇、契約率は20%を下回る
アトラクターズ・ラボ(株)はこのたび、独自に集計した、平成24年度第一四半期における分譲一戸建ての分析結果を発表した。集計対象は「分譲の戸建」(国土交通省「住宅着工統計」の分譲の戸建と同じ)で、調査の対象期間は平成24年4月1日~6月30日。
平成24年4~6月の全国における分譲一戸建ての住宅着工戸数は2万9,675戸(前年同期比104.4%)、新規販売戸数は2万7,435戸(同112.5%)だった(表1)。契約戸数は2万6,905戸(同101.3%)で、前年より増加したが、新規販売戸数より530戸少なかった。このため在庫が増加し、契約率は全体で前年の21.8%から19.9%に低下、20%を下回る結果となった。
月別に見ると、「7月のエコポイント終了を前にして、住宅着工を急いだために」6月の住宅着工戸数は1万647戸と、4月の9,147戸、5月の9,881戸と比べ増加。「それにつれて新規販売が出てきて、契約も増えた」ため、6月については、契約率が23.5%と高くなった。
首都圏では、住宅着工戸数は1万4,130戸(同97.2%)と、前年を下回る結果となった。同社では「東北復興優先のため職人不足となっているところに、3月の完成引き渡しを優先させたために、4月分の住宅着工までに手が回らずに少なかった」と見ている。しかし新規販売戸数は1万4,096戸(同115.3%)と大きく増え、契約戸数も1万3,786戸(同113.9%)と増えたが、契約率は19.3%と20%を割り込んだ。
※アトラクターズ・ラボ(株) 「戸建分譲の分析結果 平成24年度第一四半期」
分譲一戸建ての平成24年4~6月における全国の新規販売価格は、平均3,249万円(前年同期比102.3%)だった(表2)。前年より73万円上昇したが、同社は「値上がりしたというより、低価格の物件が減ったため。特に首都圏郊外の地盤の悪いところの物件が減り、東京や神奈川の物件が増えたため」と見ている。それにより、販売価格も平均3,235万円(同102.7%)で前年より85万円上昇、契約価格も平均3,142万円(同101.9%)で前年より58万円上昇した。
首都圏について見てみると、新規販売価格は平均3,718万円(同105.3%)で前年より187万円上昇。それにつれて販売価格も平均3,680万円(同105.1%)と178万円上昇し、契約価格も平均3,591万円(同103.1%)と、109万円の上昇となった。
一方、地方では、新規販売価格は平均2,750万円(同97.4%)で73万円の下落。販売価格も平均2,734万円(同99.6%)で12万円の下落、契約価格も平均2,667万円(同97.2%)で76万円の下落となった。同社では、地方では「値下がりしているというより、2,500万円以下のエリアでの販売が増えたことによる」ものと見ている。
※アトラクターズ・ラボ(株) 「戸建分譲の分析結果 平成24年度第一四半期」