トップ>不動産トピックス>47.9%が既存(中古)住宅購入後に自らリフォームを実施、築年数が古いほど費用は高額に
前回(10月19日)に引き続き、(社)不動産流通経営協会(以下FRK)が発表した「不動産流通業に関する消費者動向調査」<第16回(2011年度)>の結果について紹介する。今回は、既存(中古)住宅購入前後のリフォーム実施状況に関する調査結果について紹介しよう。
住宅購入前後のリフォーム実施率※1は、全体で61.8%(対前年度比2.2ポイント増)となった。その内訳(複数回答)は、「売り主が不動産会社で、『リフォーム済み住宅※2』であった」が10.5%、「売り主が個人で、『リフォーム済み住宅』であった」が5.9%、「自らリフォームした」が47.9%。既存住宅を購入した人のうち、「半数近くが購入後に買い主自らリフォームを実施している」ことがわかった。
また、リフォーム箇所を複数回答で聞いたところ、既存一戸建て・既存マンションともに、1、2位は「内装(壁、床など)」「水まわり設備(バス、トイレ、キッチン、給湯など)」となった(図1)。これに次いで、一戸建てでは「外装」「建具」「間取りの変更」、マンションでは「間取りの変更」「建具」「冷暖房設備」のリフォーム実施率が高くなっている。
※1:リフォーム実施率とは、「リフォーム済み住宅※2」を購入もしくは「自らリフォームした」購入者の割合であり、重複回答を除いたもの
※2:「リフォーム済み住宅」とは、売り主が販売(売り出し)にあたって、リフォームを施したものを指す
※(社)不動産流通経営協会 「不動産流通業に関する消費者動向調査」<第16回(2011年度)>より抜粋
リフォーム費用と住宅の築年数の関係について見ると、「築年数が古いほどリフォーム費用が高くなっている」。既存一戸建ての場合で見ると、100万円以上のリフォームの割合は、「5年以内」では16.7%だが、「5年超10年以内」では過半数を占め、「20年超」では9割を超えている(図2)。300万円以上の比較的高額なリフォームの割合は、「5年以内」では16.7%だが、「10年超15年以内」では24.3%、「20年超」では48.7%に増加している。
既存マンションにおいても、100万円以上のリフォームの割合は、築10年を境に半数を超える(図3)。300万円以上のリフォームの割合は、「5年以内」では0であるが、築15年を超えると4割以上を占めた。
※(社)不動産流通経営協会 「不動産流通業に関する消費者動向調査」<第16回(2011年度)>