トップ>不動産トピックス>一戸建て注文住宅の世帯主、平均年齢は41.7歳と若年化
(社)住宅生産団体連合会(以下、住団連)はこのほど、「2009年度 戸建注文住宅の顧客実態調査」を行い、調査結果の要約および考察を発表した。平成12年度から毎年1回実施しており、今年で10回目。調査対象エリアは、三大都市圏(東京圏、大阪圏、名古屋圏)と地方都市圏(札幌市、仙台市、広島市、福岡市)で、有効回答数は3,750件だった。
調査によると、一戸建て注文住宅の世帯主の平均年齢は、昨年度より若年化した41.7歳(表1)となり、さらに若年化傾向が続いている。年齢区分で見ると、35~39歳が25.0%、30~34歳が22.8%と、30歳代の割合がほぼ半数を占めた。また、建て替えによる注文が減少し、土地を購入して新築する一次取得者が増加傾向にある。
一方で世帯年収は、昨年度より21万円減少し、848万円。「これに呼応するように住宅取得費も減少」して4,448万円(建築費と土地代の合計)となり、贈与額や自己資金も大幅に減少した。住宅延床面積は132㎡で、縮小傾向にある。
表1:一戸建て注文住宅の平均顧客像(4都市圏全体)
プロファイル項目 | 平均値(平成21年度) | 備考 |
---|---|---|
有効サンプル数 | n=3,750 | |
世帯主年齢 | 41.7歳 | |
世帯人数 | 3.55人 | |
親子世帯 | 62.1% | 二世帯同居12.6% |
世帯年収 | 848万円 | |
建て替え率 | 29.7% | |
住宅延床面積 | 132㎡ | |
住宅取得費 | 4,448万円 | 建築費と土地代の合計 |
建築費 | 3,209万円 | 建て替え3,587 万円 |
自己資金 | 1,587万円 | 自己資本比率35.3% |
贈与額 | 1,231万円 | 「贈与あり」のみ |
借入金 | 3,243万円 | 「借入あり」のみ |
借入金の年収倍率 | 3.83倍 | 「借入あり」のみ |
※(社)住宅生産団体連合会 「2009年度 戸建注文住宅の顧客実態調査」
住宅取得費と借入金の年収倍率の推移(図1)を見ると、世帯年収や住宅取得費が減少する一方、借入金は昨年とほぼ変わらなかったため、借入金の年収倍率は年々上昇しているが、住宅取得費の年収倍率は、昨年度とほぼ同様の水準である5.9倍だった。
住団連では、「世帯主年齢が低下し、それに応じて世帯年収が減り、自己資金が減ったことから、借入金を増額するとともに、住宅の規模を縮小している傾向が、昨年度よりさらに進んでいる」と分析している。
また、住宅取得資金における贈与ありの割合は、昨年度より上昇して19.3%となったが、贈与額の平均は昨年度より33万円減少して1,231万円となった(図2)。圏域別にみると、名古屋圏の贈与ありの割合が 27.9%と、他の圏域に比べ突出している点が大きな特徴だ。
※(社)住宅生産団体連合会 「2009年度 戸建注文住宅の顧客実態調査」