トップ不動産便利ツール>住まいの維持管理のポイント:一戸建ての維持管理

住まいの維持管理のポイント

入居した後も長く快適に住めるように、住まいを維持管理することが大切です。
適切なリフォームを行ったり維持管理をすることは、住まいの資産価値を保つことにもつながります。
現価率の変化~全面補修時と補修無しでは

(公財)不動産流通推進センターの「価格査定マニュアル・戸建住宅版」では、リフォーム等を行えば、リフォーム等を何も行わない住宅に比べ、一戸建て住宅の評価が高くなるとしています。

一戸建ての維持管理

一般的にマンションの場合は、管理組合で建物の維持管理を行い、そのための管理費や修繕積立金を集めています。
一戸建ての住宅の場合、こうした毎月の出費がないからといって、メンテナンス費用がかからないわけではありません。所有者自身が計画的に、住宅の維持管理を行う必要があります。

国の示した「中古戸建て住宅に係る建物評価の改善に向けた指針」では、「木造戸建て住宅の躯体は、防蟻処理や防水・防湿が適切に行われていれば、蟻害や腐朽が発生せず、長期間にわたって機能を維持することが可能である」としているとともに、「内外装・設備も、補修等が適切に行われることによって、使用価値が回復・向上する」としています。
つまり、一戸建て住宅の所有者自身が計画的に、維持管理を行う必要があります。

住宅は外壁や柱、梁、屋根、基礎などの建物の構造部分、外装、内装、建具などの仕上げ部分、給排水、電気、ガス、キッチンやトイレなどの設備類など、多くの部位や部品によって構成されています。これらに不具合がないか、雨漏りやカビが発生していないかなど、日常生活において点検するとともに、不具合が見つかった場合はすぐに補修をしましょう。また、不具合がない場合でも5年程度の周期を目安に定期的な点検も行う必要があります。自分で判断がつかない場合は、施工会社や設備機器会社などの専門家に相談するとよいでしょう。
維持管理の内容については、以下の点が考えられます。

ポイント1:屋根の点検と補修

屋根は、材料の耐久性に問題がなくても、風雪、地震などによりずれたり、壊れたりすることがありますので、定期的な点検(排水口のつまり等の点検)だけでなく、自然災害の後にも点検をすることが望ましいです。しかし、屋根に上って点検することは危険ですので、専門家の協力を得るのが良いでしょう。また、屋根の不具合を発見したり、塗装や材料の耐用年数が近づいた場合は、全面塗装やふきなおしなどの補修を行うようにしましょう。

ポイント2:外壁の点検と補修

外壁は、雨などが壁の中に侵入しないよう、外壁材にひび割れやはがれなどがないかなどを点検します。また、塗装や材料の耐用年数が近づいた場合は、専門家と相談し、シーリング(外壁材の継ぎ目に用いられるゴム状の材料)の補修、外壁のひび割れの補修・再塗装や外壁の張替を行うようにしましょう。

ポイント3:床下・基礎の点検と補修

床下の点検は、目視や触診、木槌やドライバーによる打診により、腐朽、シロアリ、さび等の被害や、設備配管の漏水等がないかを点検します。
また基礎の点検は、床下と住宅の外から行います。基礎に、内部にいたる深く広いひび割れや、内部の鉄筋がさびた錆汁が垂れるようなひび割れがある場合は、その強度が損なわれているおそれがあります。
点検結果の判断や、腐朽やシロアリ被害等の対策、基礎・地盤の補強措置などは専門性が高いので専門家と相談をするようにしましょう。

ポイント4:住宅部品・設備機器の交換や全面補修

住宅には数多くの部品や設備機器が設置されています。それぞれの耐用年数に応じて、部品の交換や設備機器自体の交換が必要となります。ほかにも、住まいの機能・性能を維持して資産価値を保つためには、上記のポイント1及びポイント2でも説明したように、不具合がなくても構造部分となる屋根や外壁の全面補修を定期的に行う必要があります。また、土台の防蟻処理も定期的に行う必要があり、まとまった費用がかかる場合がありますので、計画的に積み立てをすることなども検討すると良いでしょう。

ポイント5:ライフスタイルの変化等によるリフォーム

長く住むうちに家族構成が変わったり、暮らし方が変わったりします。その際、快適に暮らすために、間取りの変更や住まいの機能を向上させるリフォームを行う必要も考えられます。

いつ、どの部位をどうやってメンテナンスしたらよいかについては、住宅産業協議会や住宅金融支援機構のサイトにわかりやすい解説がありますので、メンテナンスの計画を立てる際に参考にしてください。

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