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2017年10月から試行運用してきました「全国版空き家・空き地バンク」（以下「全国版バンク」）を昨年4月から本格運用しておりますが、今般、公的不動産（以下「PRE」）の有効活用促進を目的に、機能改修等を行いましたので、お知らせいたします。

「全国版バンク」について

本格的な人口減少社会を迎える中、我が国が経済成長を実現するためには、各分野において生産性の向上を図ることが必要とされております。不動産分野についてみると、現状では、有効に活用されていない未利用ストックが多数存在しており、全国の空き家の総数は、近年、増加の一途をたどり、2013年時点で約820万戸となっており、住宅ストック総数の13.5％を占めています。
空き家・空き地等の物件情報を提供する仕組みとして空き家・空き地バンクがありますが、空き家･空き地等の流通･利活用が進みにくい背景の一つとして、「空き家・空き地バンクが自治体ごとに各々設置され、開示情報の項目が異なり分かりづらい」など、課題も指摘されていました。このような課題を解消し、不動産の最適活用による生産性向上を図るため、国土交通省では、2017度より、自治体ごとに各々設置された空き家バンクの情報を集約した、｢全国版バンク｣の構築に取り組んできたところです。

現在、｢全国版バンク｣は、国の公募によって選定した2事業者（株式会社LIFULL、アットホーム株式会社）が運営しており、昨年11月末時点において、558自治体が参加し、延べ8,000件を超える空き家等の情報が掲載されています※ 。また、各事業者の運営するサイトの閲覧者数については、試行運用開始当初から順調に推移しており、全国版バンクへ物件を掲載し成約に至った物件数は、既に累計で1,800件※を超えています。

※掲載物件数及び成約件数については、一部、2事業者で重複があります。

図をクリックすると拡大表示されます

公的不動産（PRE）に係る物件情報の検索機能等の追加について

近年、厳しい財政制約の下、公的資金のみでPREの建設・維持管理・運営等を行うことが困難になっていること、人口減少の進展や公共施設の老朽化等に伴うPREの低利用・遊休化等の課題が明らかとなり、その集約・再編等の必要性が高まっていること、また、官民パートナーシップの動きが広がってきていることなどから、PREの「活用」が求められております。
現在、地方自治体が開示しているPRE関連情報は、国土交通省の公的不動産（PRE）ポータルサイトを除いて一元的に集約されておらず、また、自治体ごとに開示情報の項目が異なり解りづらいなどの課題も指摘されていることから、こうした課題を解消し、さらなるマッチングの向上によるPREの有効活用を促進するため、本年1月より、全国版バンクの機能を拡充することといたしました。

今回の機能拡充は、全国に点在する廃校、職員宿舎等のPREについて一覧性をもって検索・表示できるよう改修するとともに、PREの特集ページを作成するものであり、昨年12月より、PREを活用しようとする事業者等に対して情報提供を開始したところです。
全国版バンクにPREに係る物件情報の検索機能等が追加されたことで、空き家等のマッチングの一層の促進が期待されます。

●各運営事業者によるPREサイトへのアクセス方法について

【株式会社LIFULL】
TOPページの専用バナーから公的不動産特集ページへアクセスします。

【アットホーム株式会社】
TOPページ「特集から探す」コンテンツの専用バナーから公的不動産特集ページへアクセスします。

※画面は開発中のものです。

※執筆の内容は、2018年12月末時点によるものです。