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不動産基礎知識:借りるときに知っておきたいこと

4.予算を決める4-2 契約時に必要な初期費用

住まいを借りる契約をする際には、賃料の数ヶ月分というまとまった初期費用が必要になりますので、事前に確認しておきましょう。

ポイント1 初期費用の意味を知る

契約時の初期費用には、様々なものがあります。それぞれ支払う目的が異なりますので、その意味を十分に理解しておきましょう。
また、物件選びに際しては、賃料だけではなく、初期費用も含めて総合的に判断するようにしましょう。

礼金→貸主に支払う

礼金とは、貸主に住まいを貸してもらう謝意を表すものとして支払う費用です。一般的に賃料の1ヶ月分、2ヶ月分の場合が多いですが、礼金を授受しないこともあります。
礼金は、正式に賃貸借契約をする際に支払うもので、退去する際に返還されません。
礼金の取り扱いは、地域の取引慣習のほか、周辺の市場動向によっても変わる可能性があります。(例えば、市況が悪化している場合は礼金の設定が下がる可能性があります。)

敷金など→貸主に預ける

敷金とは、新規契約の際、賃料や補修費用等の支払いを担保する目的で、貸主が借主から預かるものです。一般的に賃料の1ヶ月分、2ヶ月分などという例が多くなっており、賃料の滞納や、借主に原因のある損傷や破損などの補修費用がなければ、基本的には退去時に全額返還されます。ただし、地域の取引慣習によっては、敷金の一部を返還しないことを契約条件としていることもあります。(このような取り扱いは、一般的に「敷引(しきびき)」とか「敷金の償却」といわれています。)

前家賃→貸主に支払う

一般的に、賃料は翌月分を前払いします(ただし、後払いの場合もあります)。そのため、契約時には、次回の賃料支払日まで日割り計算した賃料を支払うことが一般的となっており、これを前家賃といいます。ただし、次回賃料支払日までの日数が少ない場合には、その翌月の賃料も合わせて支払うこともありますので、事前に確認しておく必要があります。

仲介手数料→不動産会社に支払う

住まい探しに当たって、不動産会社に仲介を依頼した場合、貸主との契約時に月額賃料の0.5ヶ月分+消費税の範囲内で仲介手数料が必要となります。なお、この0.5ヶ月分というのは宅建業法上の原則であって、借主の承諾を得れば、最大で月額賃料の1ヶ月分+消費税まで認められており、実際には1ヶ月分+消費税のほうが多いようです。

損害保険料→保険会社に支払う

入居中に借主の責任によって起きた火災や水漏れなどの損害を、貸主や損害を与えた他の入居者などに補償するために加入するものです。一般的に、借主の保険加入が契約条件となっていることが多くなっています。
保険の種類によって、補償される範囲、補償額などの補償内容は異なりますが、契約条件に合う補償内容であれば、どの保険会社の保険に加入するかは、借主が選択できることが多いようです。

保証料→家賃保証会社に支払う
借主に連帯保証人がいない場合に、連帯保証の代行を家賃保証会社に依頼する際に支払います。万一、借主に家賃滞納があった場合は、家賃保証会社が一定の範囲で家賃を立て替えます。

その他

上記以外にも引っ越し費用などの諸々の費用がかかりますから、余裕をもって見積もっておくようにしましょう。

ポイント2 初期費用を整理する

契約時に支払う初期費用の内容と支払い先は様々です。以下の図を活用して事前に整理しておきましょう。

初期費用を整理する

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