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VOL.33「ハザードマップ」防災に役立てるために、ハザードマップを賢く使いこなそう 執筆:住宅ジャーナリスト/山本久美子

2016年08月17日

国土交通省ハザードマップポータルサイト

国土交通省ハザードマップポータルサイト

ハザードマップがいつでも見られるように、
ポータルサイトに情報を集約

ハザードマップは市町村が住民に配布するなどしているが、いざという時にどこにあるのかわからないということもあれば、転居したり旅行や出張で滞在している人がすぐに見られるというものでもない。そこで、いつでもハザードマップが探せるようにとオープンしたのが「国土交通省ハザードマップポータルサイト」だ。


ポータルサイトでは、2タイプのハザードマップが利用できる。
「わがまちハザードマップ」では、全国の市町村が作成したハザードマップの有無、ネット上で公開している場合はそのURLなどを集約している。各市町村のサイトでは、防災学習コーナーなどの防災に役立つ情報も公開されている場合が多いので、まずは「わがまちハザードマップ」で、被災想定範囲や避難方法を確認しておくことが大切だ。


様々な防災情報を重ねて閲覧

様々な防災情報を重ねて閲覧(出典:「国土交通省ハザードマップ
ポータルサイト」の『重ねるハザードマップ』のパンフレットより転載)


平成26年には「重ねるハザードマップ」が追加された。
市町村のハザードマップでは、水害想定が河川ごとに作成されていたり、該当市町村の情報しかなかったりしているが、地図上で広域に災害リスクを確認することができるようになっている。


さらに異なる災害のハザードマップや防災に役立つ情報(事前通行規制区間、緊急輸送道路など)を同一地図上で重ねることができるので、大雨が降ったときに、
・どこが浸水するおそれがあるのか?
・どこで土砂災害の危険があるのか?
・どこの道路が通行止めになりやすいのか?
といったことも予測できるようになっている。


このほかにも、「明治期の低湿地」や「大規模盛土(もりど)造成地」などで、今の地図を見るだけではわからない地盤の成り立ちを事前に知ることもできるなど、役立つ地図情報が紹介されているのも興味深い。


平成28年6月からはスマートフォンにも対応しており、GPS機能を使って緊急時に出先で災害リスクを確認するといった使い方もできるようになっている。




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