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VOL.12「防災マンション」立地、建物、設備、備蓄、意識各レベルでチェック 執筆:住宅ジャーナリスト/山下和之

2013年3月19日

地震に対する防災対策の5つの側面
マンションの防災対策で
確認したい5つの側面

防災という場合、水害や火災などの被害も考慮しなければならないが、スペースの制約もあり、ここでは地震に対する防災対策を中心にみていく。その場合、右のような5つの側面からのチェックが欠かせない。

(1)の立地についてみると、震源からの距離が同じでも、表層地盤の違いによって揺れの強さは大きく異なる。表層地盤がやわらかな場所ほど揺れやすいが、その点は、内閣府防災情報ページにある「表層地盤の揺れやすさ全国マップ」などでチェックするのがいいだろう。
詳しくは、地震情報サイトJIS「表層地盤の揺れやすさ全国マップ」を参照
また、液状化についても、都道府県などのハザードマップに掲載されていることが多いのでそれらを参考にしていただきたい。
詳しくは、住環境を調べる:防災関連情報「ハザードマップ」

(2)の建物の耐震性を強化する対策としては、建物自体を強固にして揺れに耐える耐震構造、建物に地震エネルギーを吸収する制震装置を設置して地震の影響を小さくする制震構造、地震の揺れを建物に直接伝わらないようにする免震構造がある。免震構造は、地震の揺れができるだけ建物に伝わらないようにする積層ゴムなどでできたアイソレータと、揺れを抑制するダンパーを組み合わせたものが多い。
免震構造が最も地震の影響を小さくできるといわれるが、その分コストも高くなる。そのため、免震構造を採用したマンションは、いまのところ湾岸部など地震の影響が大きいと懸念されるエリアでの設置が中心で、比較的強固な地盤のエリアであれば、耐震設計が進化していることもあり、耐震構造だけでも十分ともいわれる。一方、制震構造と免震構造を組み合わせて、より安心感を高めたマンションも登場している。
詳しくは、「vol.2 マンションの免震・制震構造」を参照

地震の揺れには耐えても、電気・水道・ガスなどのライフラインがストップすると継続して生活することは難しく、避難生活を余儀なくされる。そのため、(3)の設備面での対応が不可欠。最近は、停電時にも一定期間はエレベーターを稼働させたりする自家発電機能を備えた物件も増えている。ことに超高層マンションなどで上層階の購入を考える場合には、この点は重要なポイントといえよう。実際、マンション大手が運営するメジャーセブンの調査でも、非常用電源・発電機が、マンションの防災設備で必要と思われる項目のトップに挙げられている。

マンションの防災設備で必要だと思うもの(複数回答可)

出典:メジャーセブン「マンション購入意向者に聞く、新築分譲
マンション購入に際しての意識調査2011年度」


さらに(4)の防災に備える防災倉庫を設置したり、食糧や飲料水の備蓄を行う物件も増えている。比較的規模の小さいマンションでも、各戸に防災グッズを配布したりするケースがみられるようだ。

以上のようなハード面の備えとともに、(5)の管理面での対応も不可欠だ。居住者が日常的に防災への意識を高め、居住者同士の交流によっていざというときに協力し合えるようにしておくことが大切。最近のマンションでは、管理会社がそうした活動を促進する傾向が強まっている。




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