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住まいの税金

3.住宅ローン控除など(住まいを買った後の税金の手続き)

平成21年度の税制改正により、住宅ローン控除(正式には、住宅借入金等特別控除)が拡充され、認定長期優良住宅の建築にかかわる特別控除や既存住宅の一定の改修にかかわる特別控除などが創設されました。ここでは、こうした控除について紹介しています。

3-1.住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)

住宅ローン等を利用して住宅の新築や購入または増改築等をした場合で、一定の要件に当てはまるときは、住宅ローン借入金等の年末残高の合計額を基として計算した金額を所得税額から控除することができます。控除しきれなかった金額があるときには、翌年の住民税から一定金額(前年の所得税の課税総所得金額、課税退職所得金額、課税山林所得金額の合計額の5%までで最高9万7,500円)を限度として控除することもできます。所得税の新制度は平成21年1月1日から、住民税の新制度は平成22年度から適用されています。

住宅ローン控除
適用要件

主な要件は次の通りです。

  1. 取得後6ヶ月以内に居住し、控除を受ける年の年末に引き続き住んでいること
  2. 控除を受ける年の合計所得が3,000万円以下であること
  3. 登記事項証明書の家屋の専有面積が50㎡以上で床面積の2分の1以上が自己居住用であること
    (増改築の場合は増改築後の面積が50㎡以上であること)
  4. 10年以上にわたって分割返済する借入金があること
    (親族などからの個人的な借入や1.0%に満たない利率による借入金は除く)
  5. 居住した年及びその前後2年間(通算5年間)居住用の財産の3,000万円の特別控除等の特例を受けていないこと
  6. 中古の場合、次のいずれにも該当する住宅であること
    (1)
    建築後使用されたものであること
    (2)
    次のいずれかに該当する住宅であること
    (ア)
    取得する建物が耐火建築物の場合は築後25年以内であること
    (イ)
    木造など非耐火建築物の場合は築後20年以内であること
    (ウ)
    新耐震基準に適合する建物であること(この要件による特例の適用は平成17年4月1日から、申告時に耐震基準適合証明書を添付)
    (3)
    親族や事実婚の相手など生計を一にする親族などから取得した住宅・贈与による住宅でないこと
 
控除の内容

控除対象となる借入金の上限、控除率は次の通りです。

一般住宅の場合の住宅ローン控除

居住年控除期間対象ローン限度額控除率合計最高控除額
平成23年10年間4,000万円1.0%400万円
平成24年10年間3,000万円1.0%300万円
平成25年10年間2,000万円1.0%200万円

認定長期優良住宅の場合の住宅ローン控除

居住年控除期間対象ローン限度額控除率合計最高控除額
平成23年10年間5,000万円1.2%600万円
平成24年10年間4,000万円1.0%400万円
平成25年10年間3,000万円1.0%300万円
認定長期優良住宅とは、住宅の構造及び設備が、次に掲げる措置が講じられたもので、一定の認定基準を満たしたものをいいます。
  1. 当該住宅を長期にわたり良好な状態で使用するために、次に掲げる事項に関し、国土交通省令で定める基準に適合させるための措置
    (1)
    住宅の構造耐力上主要な一定の部分、住宅の雨水の浸入を防止する部分の構造の腐食、腐朽及び摩損の防止
    (2)
    住宅の構造耐力上主要な一定の部分の地震に対する安全性の確保
  2. 居住者の加齢による身体の機能の低下、居住者の世帯構成の異動その他の事由による住宅の利用の状況の変化に対応した構造及び設備の変更を容易にするための措置として国土交通省令で定めるもの
  3. 維持保全を容易にするための措置として国土交通省令で定めるもの
  4. 日常生活に身体の機能上の制限を受ける高齢者の利用上の利便性及び安全性、エネルギーの使用の効率性その他住宅の品質または性能に関し国土交通省令で定める基準に適合させるための措置

このほか、住宅の維持保全の期間が30年以上であることなど一定の基準を満たす必要があります。手続きは、住宅を建築し住宅の維持保全等を行う場合に、所管行政庁に長期優良住宅建築等計画の認定を申請して、認定を受けることになります。

控除の申告

なお、住宅ローン控除を受けるには確定申告が必要です。適用を受ける1年目に確定申告をしたサラリーマンは、2年目からは税務署から送られてくる書面に記入し、金融機関の残高証明書とともに勤務先に提出すれば年末調整で控除できます。
ただし、住民税からの控除を受ける場合には、所得税の確定申告を済ませていれば原則として市町村等への申告が不要となりますが、別途改めて申告することもできます。また、従前の税源移譲に伴う住民税の住宅ローン控除制度も、22年度分以降の手続きについては同様です。

また、住み替えで新たに購入した住宅について住宅ローン控除の適用を受けた後、旧住宅を譲渡する場合などのように、住宅ローン控除の対象となった住宅ではない物件を住宅ローン控除の適用の翌年、翌々年に譲渡した場合、「売る2-1居住用財産の3,000万円特別控除」や「売る2-3特定居住用財産の買換え等の特例」などと、住宅ローン控除の併用はできません。
このためどちらかを選択することになりますので、注意が必要です。

住宅ローン控除の適用要件の緩和

住宅ローン控除の適用を受けるには、新築、購入、増改築等をした日から6ヶ月以内に居住し、その年の年末まで引き続き居住することが必要とされています。しかし、転勤等のやむを得ない事情による場合は、一定の条件を満たせば適用を受けることができます。

  • 所有者の単身赴任など(海外赴任で非居住者となる場合を除く)で家族が居住している場合などは、適用が可能
  • 住宅ローン控除の適用を受けていたものの転勤等やむを得ない事由で居住できなくなり(平成15年4月1日以降)、再び居住を開始した場合、残存控除期間で再適用が可能
  • 6ヶ月以内に居住したものの転勤等やむを得ない事由でその年の年末に居住できなかった場合(平成21年1月1日以降)、その後に再居住すれば、残存控除期間で適用が可能

また、増改築による住宅ローン控除の適用を受けるには、自己が所有し居住していることが必要とされていましたが、平成21年1月1日以降は、住宅を取得後に増改築して6ヶ月以内に居住した場合は、住宅ローン控除の適用を受けることができます。

3-2.認定長期優良住宅を新築等した場合の所得税額の特別控除
長期優良住宅の普及の促進に関する法律に基づく認定を受けた長期優良住宅の新築等を行い、居住した場合に、所得税額から一定の税額控除ができる制度です。
適用要件

主な適用要件は以下の通りです。

  1. 長期優良住宅を新築、または建築後使用されたことのない長期優良住宅を取得
  2. 長期優良住宅の普及の促進に関する法律の施行日(平成21年6月4日)から平成23年12月31日までに居住
  3. 個人の所得要件は、合計所得金額3,000万円以下
控除の内容

通常の住宅に比べて性能を強化するためにかかった費用に相当する額(性能強化費用相当額)の10%を、その年の所得税から控除します。控除額の計算のベースとなる性能強化費用相当額は1,000万円が上限です。
ただし、1年で控除額を所得税から控除できなかった場合には、控除しきれなかった残額を翌年の所得税から控除できます。
住宅ローン控除とは選択制となっていますが、居住用財産の買換え等の特例との重複適用は可能となっています。

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